

時を超える強度をもつその文章芸術は、その土地の生活者とともにあった宮沢賢治を通してまるで土から生まれてきたかのよう。
芸術論「農民芸術概論」の他、「雨ニモマケズ手帖」に収められた詩や、「疾中」などから合計60あまりを採録。
装画は、奄美大島で生活する画家・絵本作家ミロコマチコさんの《血液の中の海》
〈サイトより転載〉
「われらに要るものは銀河を包む透明な意志 巨きな力と熱である」
――新たな時代を生きるすべての人に捧げる、宮沢賢治至高の芸術詩編
土に触れる自らの手と宇宙の胎動が直結する壮大なスケールで描かれた宮沢賢治による至高の芸術論「農民芸術概論綱要」。本書では本論に加え、「農民芸術」の名を冠する他2編を収録。また、「雨ニモマケズ 風ニモマケズ」で知られる通称「雨ニモマケズ手帖」に収められた詩編や、賢治の最晩年、病床に伏しながら書かれたと言われる「疾中」を採録。そして生前未発表の詩作集「詩ノート」より撰集した数編のほか、学生に向けた鼓舞激励のメッセージ「生徒諸君に寄せる」を収めた。計60超の詩編を採録。装画は奄美大島在住の絵本作家、ミロコマチコ。
■目次
「詩ノート」より
農民芸術概論
「雨ニモマケズ手帖」より
疾中
著者:宮沢賢治
出版社:八燿堂
P112
2021年3月刊